リチャード・ダイサート

映画

ウォール街(Wall Street)

『ウォール街』(Wall Street)は、1987年公開のアメリカ映画。出世願望の強い若手証券マンと、冷酷かつ貪欲な投資家による企業買収を描いた金融サスペンス。時代を反映した内容が話題を呼び大ヒットしたことから、アメリカでは広く知られた映画であり、経済・金融の論評や記事で引き合いに出されることも多い。作品は実際のウォール街にも大きな影響を与え、主人公である投資家、ゴードン・ゲッコーに憧れて投資銀行に入社する者や、ゴードンのファッションを真似る者などが後を絶たなかった、と監督のオリバー・ストーン(Oliver Stone)がDVDの解説で言っている。一方でストーンは、作中でゴードンと対立するカール・フォックスと同じく過剰な資本主義による倫理観の崩壊を嫌悪する側であり、社会にゴードン側の人間ばかり増やしてしまった事は大変遺憾だとDVDの解説で述べている。ゴードン・ゲッコー役のマイケル・ダグラス(Michael Douglas)はこの作品でアカデミー主演男優賞を受賞している。一方でダリアン・テイラー役のダリル・ハンナ(Daryl Hannah)はゴールデンラズベリー賞の最悪助演女優賞を受賞したことから、この作品はオスカーとラジー賞の双方を受賞した唯一の作品となった。
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