ソフィア・マイルズ

映画

フロム・ヘル(From Hell)

『フロム・ヘル』(From Hell)とは、アラン・ムーア(Alan Moore)原作、エディ・キャンベル(Eddie Campbell)作画のグラフィックノベル作品。19世紀末に起きた「切り裂きジャック」事件を題材としており、事件の核心を除けば内容は史実に基づいている。「殺人の謎を解くために全宇宙の謎を解くようなミステリ」として構想され、魔術的な世界観を背景に、後期ヴィクトリア朝当時のイギリス社会と20世紀への移り変わりを総体として描くテーマがある。題名は真犯人が送ったとされる「地獄より」と署名された手紙から。 2001年にヒューズ兄弟(アルバート・ヒューズ:Albert Hughes とアレン・ヒューズ:Allen Hughes)の監督による映画版『フロム・ヘル』が公開された。原作では脇役だったアバーライン警部をジョニー・デップが主演した。映画化は原作の完結前、1994年ごろから断続的に企画されており、原作者アラン・ムーアは脚本執筆を打診されたが興味を示さなかった。完成した映画は原作と大きく異なり、犯人捜しに力点を置いたサスペンス作品となった。アバーラインとメアリー・ケリーのロマンスが前面に出され、社会批評の要素は除かれ、ロンドンの貧民街や殺害シーンの描写には扇情性が追加された。
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